「三井住友建設」名の消滅

1日、三井住友建設が社名変更し、「アルソニア建設株式会社」となった。

親会社、インフロニア・ホールディングス株式会社による完全子会社化(昨年12月)の結果である。

これを、「空き家起業家 椙田拓也のビジネス大学」さんが詳しく解説している。

ようは、きっかけは森ビルが開発した「麻布台ヒルズ」のなかの超高層マンション受注が主たる要因であったという。

そこに、社内ガバナンスの問題=ワンマン経営があったというから、書いておく。

ちなみに、現役学生のための情報源なので外部者はザックリとした記事しか読めないけれど、「就活会議」にアクセスすると、雰囲気だけは伝わってくるから、気になる会社も検索してみると興味深い。

とくに、わたしが確認するのは、六角形で示される総合スコアのうちの「社員・管理職」と「成長・将来性」を、社員・元社員がどう評価しているのか?である。

むろん、こうした評価に参加しているひとたちのスキルをわたしが承知しているわけではないから、あくまでも参考値ではある。

さてそれで、三井住友建設の物語は、なんだか「シャープ」の身売り話と似ているようにおもえたのである。
シャープの場合は、テレビ事業への依存と液晶への過剰投資が主な原因であった。

生き残っている「パナソニック」でさえも、テレビ事業では莫大な損失(2011年から13年にかけて、累計1.5兆円)を出したが、本体が巨大なために今がある、ともいえる。

なので、当時の電器業界は軒並みテレビ事業で失敗したが、これはひとつの「横並び」の結果であったといえる。

三井住友建設の悲劇的な話は、社内のガバナンスにある。

生え抜き会長が、資金上の支援問題から迎えざるをえなかった銀行からの社長を排除しようとしたことが、テレビドラマのようなのである。
しかも、赤字受注した事業からの撤退ができずに、そのまま破たんへの道を突き進んだようにみえるのは、リスク管理ができなかった典型例となる。

ここで、銀行側の落ち度、をあえて指摘すれば、おそらく「社長ひとり」の派遣で済ませてしまったことにあるのではないか?と疑う。
事業の再構築を要する「プロジェクト」は、複数人のチームでの派遣が決め手なのである。
すると、チーム派遣も生え抜き会長から拒否されたのか?となるが、これは不明だ。

一般的に、銀行からの社長派遣が、旧来の人事であるから、それにならったとして銀行の擁護はできるが、状況把握としての「甘さ」は否めない。
「赤字原因の内部調査報告」に、経営責任の所在が漏れていることも、銀行は把握していたはずだからである。

「良くも悪くも旧財閥のおっとり」と、「就活会議」の書き込みにあるのは、なにも三井住友建設だけのことではなくて、三井住友銀行にもいえるようである。

なお、三井住友建設が伊藤忠の分譲で建てた兵庫県西宮の高層マンションでは、947箇所の不具合が確認されている。
貧すれば鈍する、のごとくか。

マネジメントが狂うと、大変なことになるとはこのことなのである。


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