農水大臣は失言してない

9月17日に発足した第二次高市内閣の農林水産大臣として初入閣した簗和生(栃木3区)衆議院議員の発言が批判を浴びている。

自由民主党筆頭副幹事長兼広報本部長代理兼報道局長を歴任した人物のことだから、本人としては「失言」のつもりはなく、むしろ自身の権力を誇ったのだろう。

本稿ではこの事象の背景を、ミーゼスやハイエクがいう「自由主義」の立場から探ってみたい。

まず、この秋の臨時国会にあたって、高市首相の所信表明演説について書いたように、自民党とは「介入主義=ケインズ主義」の政党であることを確認しないといけない。
そのケインズの経済学からの処方箋たる、公共投資を歴史上初めて大規模に実施したのがヒトラー政権だった。

なみいる経済学・財政学者たちが、国家破たん・財政破たんする、とこぞって警告した「非常識」の結果は、空前のドイツ経済の復活と好景気だったのである。

だが、それは、地獄への入口であった。

ドイツ人を経済で熱狂させて、世界征服の悪夢へと向かったこともしかり。
だが、その根本に、インフレ、があったのである。
物価上昇=インフレ、ではない。
通貨価値下落=インフレ、なのである。

問題は、公共事業だろうが、戦争(戦費)だろうが、政府はその予算をどこから得るのか?に尽きる。
介入主義(社会主義・共産主義=全体主義もおなじ)は、かならず税収では足りず、国債を発行し、中央銀行にこれを買わせる。

中央銀行は、もっている資産から支払うのではなくて、通貨を新規で発行するのである。

この「打ち出の小槌」を、介入主義の政府は特権だと信じているが、それがインフレ(あくまでも「通貨価値の下落」)になる根本原因なのである。
さらに、政府は、政府の帳簿上(基本的に「単式簿記」)だけを理由に、中央銀行への利払いを減価させるのに、インフレが役立つと信じている。

ところが、そのインフレ経済に耐えなければならないのは、国民だけ、なのである。

つまり、インフレ政策とは、国民にとって「増税」にひとしい。

これが、介入主義に堕ちた政府=政権(政党)のなれの果てとなるものなのだ。

そこで、首相(自民党総裁)の所信表明演説(じつは歴代おなじ)が示す、介入主義、を基盤に置く政策群こそ、わが国の「常識」になっていることに注視いないといけない。
この常識を国民に擦り込んでいるのが、介入主義政府の「文部省」であり、その知恵袋としての東大・京大がある。

ダブルスコアの東大総長候補が問題になっているが、トリプルスコア以上で文科大臣からあっさり任命された京大総長はどうするのか?もあるが、そんなもんたち、がわが国の最高学府の長として君臨するのも、全員が「介入主義」に堕ちているからである。

ことしの「東大5月祭」が、爆破予告なる言論封殺で中止となったことに、「羊の群れ」と化した東大は、危険回避を優先させる「だけ」の対策を容認した。
まったく、ボンヘッファーが命がけで批判したことを、東大は組織をあげて忘れようとしているのも介入主義が蔓延したからこそなのである。

さすれば、介入主義そのものの簗和生大臣発言だけを問題視するのは、木を見て森を見ず、の典型である。

森が腐って、「腐海」となっているのである。

ではどうやって正常化できるのか?
ミーゼスは、自由主義の正しい政権・政府なら数年間で回復できる、といっている。

それを、いま、アルゼンチンが実行中だし、極左ゲリラから転向したエルサルバドルのブケレ大統領の政府が先行事例となっているのである。

ときに、フランスやドイツの政権危機は、まさに介入主義の末期症状なのである。

おまけに、フランスのごとく放火するような暴力はないが「高市やめろデモ」が広がっていて、うねりとなりそうな気配なのは、仏・独・日と同根があるためだろう。

むろん、中央政界がコレならば、かならず地方にも波及するのは、介入主義の定めでもある。

6日、JNNが報じたのは、地方議員や首長などに関与する156もの政治団体が「2年続けて政治資金報告書」を提出していないことであったし、そのうちの31団体とかは解散(持ち逃げ?)している。

だが、これに驚いてはいけない。
世界的介入主義による「詐欺」が、「ウクライナ支援」という名の空前の使途不明金(兆円単位)なのである。

「小さな問題」としては、12日、ソマリア出身のイルハン・オマルアメリカ連邦下院議員(ミネソタ州)の自宅を、数十億ドル規模の詐欺の疑いで連邦国土安全保障捜査当局(HSI)が令状をもって家宅捜索したことが報じられている。

これらも、みな、介入主義、の末路なのである。

とくに、いま、ベストセラーになっている適菜収著『高市早苗という病』は、みておいていい。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください。