前にも、近代政党の要件を自民党は満たしていない、と書いた。
その要件とは、以下の3点全てを満たすことにある。
・議員がいること
・綱領があること
・組織があること
自民党は、最後の「組織」が、議員の個人「後援会」をもって代行させるために、全体を政党組織として監理・監督することが欠如しているから何もできないのである。
それが、福岡県議会における議長職にまつわる一連の不祥事に「党組織として対処できない」ことが露わになって全国民に上に書いた欠陥の実態を晒すこととなったのである。
この点で、ちゃんと組織があるのは、わが国の政党では三つだけではあるが存在する。
日本共産党、公明党、参政党だ。
しかし、日本共産党と公明党については、党運営の民主化レベルが不明だという問題点がある。
党員によるボトムアップではなく、トップダウン型のソ連共産党や中共型の組織なのである。
また、旧日本社会党を母体とする立憲民主党や国民民主党は、党組織よりも支持母体の労働組合組織に依存しているために、政策などの決定過程がほとんどわからない伝統がある。
その労働組合が、組織化できない問題を抱えて組織率の低下が著しいために、ミルトンとローズ・フリードマン夫妻が『選択の自由』で示したように、労組は誰のための組織か?という命題に、いまだに解答を出せない状態になっている。
ようは、自己目的化してしまっているのである。
これが、福岡県議会でみられた、議長辞職勧告決議に対しての議決反対動議が可決された背景であろう。
よって、自民党はもとより旧民主党系議員が当該動議に賛成できた理由となる。
県民のための議会ではなくて、議員が議員でいることを目指す議会である。
しかして、県職員だった現知事からしたら、便利な議会に相違ない。
むかし、東京の3年遅れが福岡県で、そのまた3年遅れが鹿児島県だとの説明を受けたことがある。
それでかしらぬが、東京都の問題がいろいろと吹き出してきた。
一見、福岡の3年遅れに見えるが、実態は東京が福岡よりも3年早いはずだから、この先3年後に、同じような問題が福岡県で噴き出すことだろう。
なぜならば、都知事の暴走と、それを支える都知事与党という構造が、やっぱり本家の東京の方が上手だからである。
その徒花としての「横浜市長」問題だとかんがえれば、これから全国的な展開で広がるのは時間の問題だ。
それもこれも、自民党が80年かけて作ってきた「挙句」だからである。

