「しょみん」をどう書くのか?
「庶民」とも「諸民」とも書ける。
漢和辞典で「庶」とは、「煮る」の意味が一番にある。
二番に「もろもろ=諸」がくる。
対して、「市民」というカテゴリーもある。
「フランス革命用語」として、政治的権力を得たひと、という意味である。
関連に、「小市民」があって、「中産階級」を意味する。
わが国の戦後高度経済成長で、この中産階級が国民意識の圧倒的にぶ厚い層を形成したが、失われた30年で、すでに崩壊し貧困化が進んでいるのが現状である。
それゆえにいまは、「諸民」には「貧しい労働者」のニュアンスがあるのだけれども、高齢化してリタイヤした元労働者をなんというのか?は、言葉が間に合っていない。
たとえば、日本3大ドヤ街のひとつといわれた横浜・寿町界隈は、いまや生活保護と介護を中心とした貧困ビジネスの先端地域になっている。
なので、ぜんぶをひっくるめて「庶民」としている。
とある食堂での昼食時、作業服を着た中高年男性3人が、あんがいと優雅な昼休みを楽しんでいた。
食事の後に、しっかりデザートも注文していたのである。
あまりにも席が近いので、会話の一部が耳に入ってきた。
なんでも、昨今の経済問題やらを話していて、マスコミがトランプの悪口しかいわないことに、ハッキリと違和感があるというのである。
YouTubeだとそんなマスコミ批判がわかりやすい、との弁に全員が頷いているのである。
テレビ脳ではない!
これは意外な発見であった。
それで、自分たちの給料が上がらないのも、経営者が余計な投資をさせられているからだと、業界や業界を仕切る団体トップの非合理を嘆いていた。
それで突然、「なにがLGBTだ!」、「地球環境だ!」というのである。
まったくの正論である。
現場技術者として、なにが合理的かを日常的にかんがえている自分たちからしたら、メチャクチャがまかり通っている、と。
だが、彼らはアルコールを飲んではいない。
あくまでも、昼食時間なのである。
このひとたちが、夕方、どこかの居酒屋で飲みはじめるとどうなるのか?
かなり面白い話が聞けそうである。
しかし、こういった話がふつうにあるのは「いいこと」である。
一日は24時間しかないので、YouTubeで1時間視聴したら、地上波を観る時間は1時間減るのである。
わが家は行きすぎていて、とうとう地上波を1時間ばかりか1秒も観ることはなくなった。
それで、たまにテレビがつけっぱなしの居酒屋にいって覗く地上波のお粗末が、お笑い番組にみえてくるのである。
真顔で語る、キッチリと決めたニュースを語るアナウンサーのスーツ姿が、まるでピエロの衣装にみえる。
むかしは、ニュースの局アナといえば原稿を聞きやすく読み上げるひとのことを指したが、いまではコメントを加える。
けれども、まったくの個人の感想なのか?それとも局の方針を語って演技しているのか?がわからない曖昧な存在になった。
もしも後者なら、役者がアナウンサーの役を演じている、といえる。
つまり、ニュースがバラエティになったのである。
それを、現役中高年のおじさんたちが見抜いている、というはなしである。
ようは、気分はまだまだ「小市民」なのだ。
ここが、与党政治家の弱点であって、選挙民の精神状況をしらないから、これを「政治的情弱」といいたいのである。
ドイツやフランスの変化は、遠い国の出来事ではない。

