20日のドイツ地方選挙第二弾で、首都ベルリン(「州」扱い)で第一党に大躍進したのは、旧共産党の流れを汲む「左翼党:Die Linke」であった。
それで極右とレッテルを貼られている「AfD」も、第三党になったから、ベルリンには極左と極右が真っ向対立の構図ができた。
間に挟まれたこれまでの政権党SPDは、第二党に落ちたが、所詮は「左派」なので、ベルリンの方向は決まったも同然なのである。
なんだか、ホーネッカーが率いた時代を思い出させるが、高齢者層の左翼党支持が15%程もあることが、若者世代の高支持率よりも「意外」である。
なんでこうなったのか?については、「カナダ人ニュース」さんが、住宅賃料問題に注目した解説をあげている。
むろん、参考になるよい動画であるが、もう一本、経済専門の「モハP」さんがあげた、ビールの祭典「オクトーバーフェスト」のインフレ話題がより身近で興味深い。
イベントが巨大になると、開催コストが著しく上昇し、それを客が負担する仕組みだからだ。
旧西ドイツのミュンヘンのフェストには、600〜650万人がやってきて、600〜700万リットルのビールが消費される。
ようは、ひとり「たったの1L」勘定なのは、1L入り大ジョッキを一杯しか飲まない、あるいは、飲めなくなっているからである。
1L当たり14.80〜15.90ユーロ(約2,670〜2,860円)にもなるのである。
つまり、主催者は出店者に出店料として一律いくらという料金を請求し、そのカネで会場インフラを整備する。
警備やら、ゴミ処理やら、し尿処理やらである。
これらをしっかりやろうとすればするほど負担額が膨らみ、ビールの販売価格を高額にしているのである。
それでも、客はやってくる、という前提がこのイベントにはある。
ベルリンでは、「家賃問題」が、若者を極左支持に走らせているという。
移民が増えて、家賃が高騰したために、極左政党は家主から賃貸物件を買い取って安い公営化にしようというのが、「人気の政策」である。
このような政策がうまくはいかないのを、どうやら人間は学習しない。
「ミレイ」の言葉の意味が重い。
それで、若者が引きつけられるならまだしも、「旧東ドイツ」の記憶がある高齢者も15%もが支持するのが意外なのだ。
おそらく、今後ベルリンは荒廃する。
それでもって、東西ドイツ統合で見棄てられたかつての「西ドイツの首都ボン」に遷都するようになるのではないか?と勘ぐるのである。
おおくのかつての西ドイツ人にとって、いまや「ボン」は経済繁栄の象徴にみえるかもしれない。
廃れたて街が、いまいちど復活するとは、まさに現代ドイツ人の「夢」なのであろう。
だが、そうは問屋が卸さない。
そんな攻防戦が、まだまだ続くのが「ドイツ病」の実態である。

